ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

『この子達を救いたい』 (濱井千恵)

今から6~7年前のことだ。友達の家に行く途中で、首輪に鎖を付けたま

ま車道を歩いてる犬が目に飛び込んで来た。

 

運転中だったが、割とすいてる道路でしかも犬が歩いてるのは左車線。

すぐに車を止めて傍に行くと、幸いおとなしい犬でスンナリ車に乗ってく

れた。雑種で、大型犬よりやや小さいくらいの大きさだ。

 

本当は知らない犬はちょっと怖いのだが、助けの必要な犬猫を見つけた時の

為に、車にはいつも犬用のリードと猫用のキャリーバッグを積んでいた。

 

私がそうするようになったのは、その10数年前に読んだ『この子達を救いたい』

という本がキッカケだった。

私はこの本で、動物達の現状に目をそむけていたことを突き付けられた。

 

同時に、今迄直接関わったノラ犬猫には、出来るだけのことをしたつもりで

いたが、実は中途半端だったこと、それで息子を悲しませたこともあったこ

とが、怒涛の如く押し寄せてきた。だが今更取り返しはつかない。

せめてこれからは、自分と縁のあった動物は絶対に見捨てまいと決めた。

 

犬を乗せたまま友達の家に行き、近くの交番まで連れてってもらった。

警察官は優しい人で、そこで飼われてる犬も捨て犬だったという。

「2~3日なら預かりますよ。」と言ってくれたが、続けて申し訳なさそうに

「その後は保健所に引き渡すことになります。」と言われ、結局連れ帰った。

 

友達に頼み込んでそのまま一緒に近所を訪ね歩き、ラッキーなことに30分程

で飼主に辿り着いた。脱走は2回目とかで、「あんた、又なの!」と犬に怒る

姿はいただけなかったが、付き合ってくれた友達には感謝・感謝だった。