息子が中1の時の、父母役員会でのこと。母親の一人が少し涙ぐみながら、
「この学校は偏差値が低くて、受験が心配です。」と言い出した。
私にも意見を求められたので「義務教育の内容はどこも同じだと思うので、
本人次第では?」と答えたら、「そんなことを言ってたら、それなりの子にし
かなりませんよ。」と言われて驚いた。(それなりの子じゃ駄目ですか?)
転勤族でこの県の学校のことを知らなかったため、個人懇談の時に担任の先生
(中学生の子を持つ女性)に「塾に行った方がいいですか?」と聞いてみた。
答えは「行かなくとも大丈夫ですよ。」だったが、「すみません、本当に何も知ら
ないので、母親としての本音を教えて下さい。」と頭を下げた。
先生は苦笑いしながら「親が教師だと、子供は勉強が出来て当たり前というプレ
ッシャーが大きいんですよ。」と、我が子は塾に行かせてることを教えてくれた。
(うちは本人が望まなかったので、結局その後も塾には行かなかった。)
息子が中2の夏休み、夫の転勤に伴って家族全員で他県に引っ越した。しかし
次の転勤について行くのは難しいのと、今回の転勤先が偶々夫の故郷に隣接した
県だったので、故郷に家を買い、転校8か月後には又家族全員で引っ越した。
そして、その時に初めて中学の授業内容に問題があることが分かった。前の学校
では習ってないのに、こちらでは既に終了している単元が幾つもあったのだ。
1年後には高校受験を控えている。 中3の1年間だけ、塾に行くことにした。
(親バカ言うようだけど、本人、めげずに勉強頑張った。)
息子達は文句も言わずに環境の変化を受け入れてくれたが、1年間に2度も転校
させ、事前に“単元”のフォローも出来ず、本当に申し訳なかったと思っている。
今、全国転勤が見直される傾向にあるそうで、子供達の為にも良いことだと思う。