[内容]
かぼちゃの馬車も妖精も出てこない、美しくも逞しいシシンデレラの物語。
(1998年 製作国アメリカ) 映画賞受賞
[感想]
物語はフランスの女王がグリム兄弟に、自分の先祖にあたる「灰かぶり姫」
の真実を語って聞かせるところから始まる。
ダニエル(シンデレラ)は父の死後、継母と義姉に召使い扱いされていた。
そんなある日、馬泥棒の男を見咎めるが、それがヘンリー王子との最初の
出会いだった。
王子は政略結婚を迫られていて、愛の無い結婚は嫌だと逃げ回っていた。
2人は徐々に惹かれ合っていくが、誤解や邪魔が入って泣くこともあった。
ところでこのシンデレラ、美しくて忍耐強いのは童話と同じだが、気が強くて
アクティブで、自分で困難を乗り越えていくタイプ。
2人がジプシーの荒くれ男達に襲われた時に、親玉とやりあって、王子を肩に
担いで山道を下って行く姿には、私もジプシーの男達と一緒に爆笑。
では王子はといえば、特別格好良くもなく、欠点も間違いもある普通の男性。
政略結婚の結婚式の場面では、他国の姫君である花嫁が泣きっ放しで、その
嫌がられっぷりと王子の戸惑う様子に噴き出してしまった。
半沢直樹の「倍返しだ!」じゃないが、意地悪だった継母と義姉の一人を洗濯女
に格下げさせたのも、如何にもダミアンらしい。
ドリュー・バリモアの出演作には “当たり”が多く、期待通りの楽しい映画だった。
田園風景が美術画のように美しく、それがこの映画を倍良いものにしてくれてる。