61歳の時、和裁教室に通い始めた。
趣味のお人形用の「着物」と、運動代わりに習い始めた日本舞踊の「練習用
の浴衣」と、両方が縫えるから一石二鳥だ…と発想は良かったが、やり方を
誤ってしまった。
和裁はまず運針の練習からだが、長年ミシンで済ませてきたので、モタモタだ。
※運針=中指に指ぬきをはめて縫う方法で、ミシン目のように美しく縫える。
しかし一度コツをつかんだら、まあキレイなこと・早いこと・面白いこと。
すっかりハマった私は、よせばいいのに毎日何時間も手縫いに励んでしまった。
結果、数か月後のある日突然右手が腫れ、痛みで物が握りづらくなってしまった。
病院の診断は、腱鞘炎と手根管症候群。
腱鞘炎はその7~8年前にもやっていて、その時にへバーデン結節・ばね指・
ガングリオンの診断も出ている。どれも軽いものだったので、何年か後に更に
痺れと(腱鞘炎とは別の)痛みが加わっても自然治癒を期待して放っていた。
しかし今回はここまで痛めてしまって、趣味どころか家事にも支障が出ている。
それまでは騙し騙し手を使っていたが、「(手根管症候群)結構進行してます。」と
言われたのもあり、私は泣く泣く手術ではなく人形(和裁も)をやめる方を選んだ。
そんな私が言うのもなんだが、スポーツで頑張り過ぎて肘や膝などを壊し、元も
子もなくす話は珍しくないので、何事もやり過ぎには要注意だ。
和裁教室に通っていた時に縫った襦袢と浴衣は(それぞれ1枚だけ)、今も
タンスに眠っているが、勿体なくて袖を通せずにいる^^;。