「内容」
お人好しについての分析と、痛い目にあわない為の注意点が述べられている。
「感想」
気のいい人は、優しく・おとなしく・人を信じやすく、結果人に騙されやすいという。
本書にはアッシーからイラクに対するクウェートの反撃まで、甘い対応のせいで
酷い目に遭った事例が幅広く挙げられている。
相手の悪意に気付かずに、苦い思いをしたことのある人は結構多いと思うが、
人は皆大なり小なりそういった経験をして、強くなっていく。
とはいえ、理不尽なことは出来るだけ避けたい。
その点で、本書に書かれていることは、転ばぬ先の杖として参考になりそうだ。
「悪人はもとより普通の人でも、お人好しにはあまり気を使わなくなり、軽んじる
ようになる。」…これは本当にその通りで、自分が下の立場だったり、お人好しな
対応をした時ほど、良くも悪くも相手の人間性が露わになる。
私も、心優しい人に間違った甘えをせぬよう気を付けねば。
『人を助けてあげたい症候群』…これは頼まれもしないのにこちらから救いの手を
差し伸べる人のことだそうで、やや否定的なニュアンスで語られている。
では“破滅寸前”まで我慢している人や、頑張ってる人がいたらどうしたらよいのか。
私は、人にはたとえ頼まれなくとも手を貸すべき時があり、それは甘やかしでも
自己満足でもないと思っている。
…と偉そうに書いたが、実際行動に移すのはとても難しい。
小さな親切なら誰でも出来るが、下手をすると共倒れになって、自分だけではなく
家族まで巻き込む場合もあるので、よく見極める必要がある。