以前速読に挑戦したことがある。漢字だけを目で追う方法で、これは確か
に早く読める。だがこういうのは、頭の回転の速い人向きだ。
私の場合、それは咀嚼(そしゃく)せずに食べ物を飲み込むのと同じだった。
60歳の頃(10年前)から、本を読むスピードがガクンと落ち、自分でも呆れ
るほど本の内容を忘れてしまうようになった。
元々自慢できる程の記憶力は持ちあわせていないが、老化だけではなく
脳の細い血管が何カ所か詰まってるのも、関係しているのかもしれない。
それで5年ほど前から、(全ての本にではないが)「読みながら要所要所に
フセンを貼り、暫く経ってからもう一度読み直す」ということを始めた。
フセンは1冊平均150枚ほどで、そんなに大量に貼るのではフセンの意味が
無いと笑われるが、結構役立っている。
問題は、積読本だけではなく、この付箋の本までガッツリ溜まりだしたことだ。
このブログに書いてる本の感想文は、付箋本による二度読みのものの方が多く、
そうでなければ、読むのが遅い私にこのペースで感想文は書けない^^;。
さすがに漫画本にまでフセンを貼ることは無く、遊びに来た人が“つまみ読み”
出来るよう、殆ど処分せずに置いてある。
面白い本や考えさせられる本。本にも色々あるが、私が読書によって一番教えら
れてるのは、「自分はこの世界のことを万分の一も知らない」ということかも(笑)。