「内容」
副題…「東日本大震災で消えた小さな命の物語」
震災で亡くなった犬のチョビと家族のことが、犬の目線で描かれている。
「感想」
行方不明のお母さんを探すたえちゃんに、一生懸命居場所を教えようとする
ミニダックスフントのチョビ。でも、たえちゃんに死んだチョビの姿は見えない。
この本は、震災で母親と飼犬を亡くした女性の体験を元に書かれたそうで、
哀しい物語だが、多くの人に読んでもらいたいという思いが込められている。
巻末に震災で亡くなった13匹の犬猫の絵と、他に牛やウサギ、亀の絵まである。
一つ一つに短い解説がついており、飼主にとっては皆かけがえのない命だ。
2011年3月11日。甚大な被害をもたらした東日本大震災では、動物も沢山
死んだ。しかしその数は把握されていない。
動物が目の前で傷ついていても、レスキューの対象ではない為、皆見捨てられ
たという。可哀そうでならないが、人命優先で命がけの救助活動にあたった方々
の忍び難い気持ちを思うと、彼らには感謝しかないだろう。
この震災の後、環境省がペットの同行避難を基本とする指針を作成したが、
自治体によっては周知徹底されていないと聞く。
又この指針は、避難所でペットと同室で過ごせるという意味ではないので、普段
からペットの躾が大事なのと、保護は自己責任と思って用意しておく必要がある。
ちなみに私は飼猫の為に、家と車の中の2カ所に、普段から犬用のケージと
最低限の猫の生活用品・フードを積んである。使う日が来ないことを祈りながら。
※環境省が「東日本大震災における被災動物対応記録集」というのをネットにup
しており、当時被災地では動物たちにどのような支援があったかが見られる。