「内容」
軍事政権下で起きた免罪事件の学生達を救う為に、1人で闘った弁護士の物語。
(2013年 製作国 韓国) 映画賞受賞
「感想」
1981年韓国の釜林(プリム)事件裁判の時、弁護を担当した若き日のノ・ムヒョン
大統領がモデルで、チョン・ドゥファン軍事政権時代の闇が描かれている。
1980年の釜山。ソン・ウソクは自分のことを、高卒の弁護士と自虐しながらも、
税務弁護士として成功していた。
ある日、馴染みの食堂の息子ジヌ(大学生)が、“アカ”として公安当局に捕らえ
られ、拷問に耐え切れず嘘の自白をしてしまう
圧巻は後半からの裁判シーンで、裁判長をはじめ味方の筈の弁護団までが保身
しか考えておらず、ジヌの母親から懇願されて弁護を引き受けたウソクは、1人
で勝つ見込みの無い闘いに真っ向から挑む。
映画のラストは感動的だったが、承知のようにノ・ムヒョン大統領は2009年に
自殺している。
ネットでよく、「韓国歴代大統領の末路」と題した文章を目にするが、事の真相は
どこにあるのか、この映画は何故こんなにもヒットしたのか、観終わった後も色々
考えさせられた映画だった。