20代後半の時、運動不足解消の為にママさんバレーを始めた。今時9人制
だったが、そのお陰でチームの足を引っ張ることもなく、楽しく練習できた。
ある日、スポーツの経験は学生時代の体育のみ、という女性が入会してきた。
ヘタなのも最初はご愛敬だったが、何か月経ってもコツが掴めない。
皆で励ましていたが本人は諦めモードで、辞めるのも時間の問題かと思われた。
そんな時、恒例の地区対抗ママさんソフトボール大会の練習が始まり、役員を
していた私と彼女も引っ張り出された。
年に一度の寄せ集めメンバーという事だったが、初心者は私と彼女だけ。
練習は予想通りで、フライが飛んできてもポロポロとボールを落とし…は私だ
けで、彼女は水を得た魚のように短期間でメキメキと上達し、皆を驚かせた。
結果、試合はワンランク下のわがチームが勝利。(1チーム1試合方式)
バレーボールの方は相変わらず低迷状態だった彼女は、翌月にはバレーを辞め、
何と!ママさんソフトのクラブを立ち上げた。
私はそれまで、どんなスポーツも根気よく頑張るのが大事だと思っていたが
(事実そうなのだが)、彼女を見て、向き不向きを見極めて方向転換するのも有
りだな、と思うようになった。