ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

お寺の収支報告書 (橋本英樹) 祥伝社新書

[内容]

曹洞宗の住職が、お寺の制度やお金の問題点について赤裸々に語っている。

 

[感想]                    

著者は「今の仏教界を堕落させているのは、お布施の強要を前提とした

檀家制度と本末制度だ。」と言い、自身の寺は檀家制度を廃止している。

※本末制度とは、本寺と末寺の関係についての制度のこと。

 

お寺の上下関係、護持会費や葬儀代などの他に、修行の真相や、お寺が

子供に引き継がれることの問題点についても触れている。

 

私はこれから自分の納骨場所を探さなければいけない人間なので、

仏事のしきたりとその成り立ち、現在の状況の解説は、今後の参考になった。

 

宗派によっては、この本の内容とは違っていたり、個人差もあると思うが、

読み終えての率直な感想は、俗に言う“寺付きのお墓”はしんどそう…だ。

 

あと現役の僧侶が、このような仏教界を真っ向から批判する本を出版して、

上層部からのお咎めは無かったのかと、そちらも気になった。