[内容]
曹洞宗の住職が、お寺の制度やお金の問題点について赤裸々に語っている。
[感想]
著者は「今の仏教界を堕落させているのは、お布施の強要を前提とした
檀家制度と本末制度だ。」と言い、自身の寺は檀家制度を廃止している。
※本末制度とは、本寺と末寺の関係についての制度のこと。
お寺の上下関係、護持会費や葬儀代などの他に、修行の真相や、お寺が
子供に引き継がれることの問題点についても触れている。
私はこれから自分の納骨場所を探さなければいけない人間なので、
仏事のしきたりとその成り立ち、現在の状況の解説は、今後の参考になった。
宗派によっては、この本の内容とは違っていたり、個人差もあると思うが、
読み終えての率直な感想は、俗に言う“寺付きのお墓”はしんどそう…だ。
あと現役の僧侶が、このような仏教界を真っ向から批判する本を出版して、
上層部からのお咎めは無かったのかと、そちらも気になった。